考察とは名ばかりで感想?

最近は主にゲーム(戦略系)と資産運用(FXで食ってくぞ!)

ジュエルペット てぃんくる☆ 第33話「夢に向かってドッキ☆ドキ」

ついにやってきたというか意外と早かった*1お姉ちゃんとの和解回。正直UMA君への告白に全部もってかれた感がありますが、これでまたあかりちゃんが一歩も二歩も前に進めました。でもやっぱりお姉ちゃんのメイン回がもっと欲しいかなー。とりあえず和解した結果仲良くなったあかりちゃんとお姉ちゃんが見てみたいですね*2。今回お姉ちゃんがあかりちゃんのことを気にかけてることがよく分かりましたし

戦う前から負けている

あかりちゃんの好きなUMA君のことをお姉ちゃんも好きという噂を聞いたあかりちゃん。噂通りUMA君とお姉ちゃんが図書室で会っているのを見かけて落ち込んでしまいます
冒頭のあかりちゃんがUMA君にうっとりするところがお姉ちゃんの疑惑の話に入る前にあるおかげで、視聴者にUMA君に対するあかりちゃんの気持ちを思い出させると同時に落差が大きくてあかりちゃんのショックがわかりやすくていいですね。「うっとり」から「疑惑」への流れがスムーズなので本当にわかりやすいです

そしてこの流れでUMA君の優秀さを説明する会話となり、同様に完璧なお姉ちゃんといかにもお似合いという会話が続きます。こうして普段からあかりちゃんがお姉ちゃんに抱いている太刀打ちできないという感覚が恋にも導入されるわけです。勝ち目が無いからこそ落ち込むわけですね*3。これはあかりちゃんの様な普通の女の子じゃUMA君につり合わないという意味でもあり、後半の「祐馬君にふさわしい女の子」につながる意外と大事なポイントです

しっかし今回噂についてあかりちゃんに教えた麻衣ちゃんと朋絵ちゃんの二人組は、30話のこともあってすっかり以前のモニカ親衛隊ポジション=モニカお姉ちゃんの話であかりちゃんを困らせるキャラになってしまいました。学校でのあかりちゃんの友達その1と2というキャラ付けが固まり、こういう役目が必要なときに出すキャラとして自然だからなのでしょうけど*4

1期ルビー風に言えば絶望のずんどこ

すっかり落ち込んでしまい部屋でふさぎ込んでいるあかりちゃんのところに心配したお姉ちゃんがやってきます。当然逆効果でさらに元気のなくなったあかりちゃんのジュエルチャームは光を失ってしまいます。そのため魔法が使えなくなりジュエルランドにも行けなくなったあかりちゃんはさらに悲しみの底へ…

さて30話でお母さんに「自分らしさに自身を持って」と励まされたあかりちゃんですが、そう言われてもやっぱり落ち込んでます*5。見事に予想通り! 流石はあかりちゃん

しかし「魔法なんて意味無い!」をあかりちゃんがお姉ちゃんより上に立ちうる要素を否定するために、ジュエルランドへ行けなくなるというネタをあかりちゃんをさらなる絶望にたたき落とすためにあっさり使ってしまうとは*6。前者は基本的に魔法が肯定的に扱われてるこのアニメではあっさり済ませた方が良いかもしれませんが、後者なんてお姉ちゃんとの仲直りを次週に回してジュエルランドへ行けるようになるのに1回使っても良いほどのネタですが、それだと鬱展開のまま次回へ続くになってしまいますからねぇ*7。他にこのネタを使うほどあかりちゃんを現実で追い詰める機会がないということでもあるのでしょう

それにこのネタを使うことで最後にジュエルランドのみんなに歓迎されてめでたしめでたしという終わらせ方ができます。27話*8もそうですが、ジュエルランドのみんなのおかげ的な感じ*9にすることで作品テーマにも合致しつつあたかも最終回のような盛り上がる展開にできるんですね。それに前半で先生を出しておくことで最後にジュエルストーンをもらうのが唐突ではなくなる効果もあるのでしょう。十分唐突でしたが*10。まあ進級による変身衣装変化がパワーアップっぽくて前進をわかりやすく表してくれるのでいいんです!(え

ところでジュエルランドが全く関係ないあかりちゃん回もある一方で、27話や今回のようにジュエルランドが大きな役割を果たす回もあります。これからジュエルランド勢が人間界がらみでも活躍してくれるのに期待したいですね

幼女に変身はいいけどイケメン警備員とは何だったのか

落ち込みっぱなしのあかりちゃんでしたがルビーの説得により噂が本当かお姉ちゃんに確かめに行くことになりました。というわけでお姉ちゃんがドラマの撮影をしているスタジオに行くのですが、幼女に変身したりとか警備員に見つかるところって何の意味があるシーンなのかふと疑問に。スタジオに着いたところで変身魔法は解けてしまいますし

ちょっと考えてみると、まずすっ飛ばすと疑問点になりそうなスタジオにどうやって入ったかについて説明が必要だろうということ、そしてルビーの頑張りを描写しなければならないということですかね。お姉ちゃんに聞きに行くのはルビーが言い出しっぺですし、ジュエルランドのみんなからはあかりちゃんのことを頼むぞルビーって感じでしたし

ちなみにこのアニメではこういうときにあかりちゃんを助けるルビーが一貫して描かれていることは要チェックです。販促の対象であるキャラクターはペット達ですからこういう時に活躍させないとですね。ジュエルペットの人を幸せにするという設定に合致した活躍のさせ方がうまいです

それにあかりちゃんには噂の真偽をお姉ちゃんに直接聞きに行くというのに対して心理的障壁(「本当だったらどうしよう」という恐れ)があったので、何も無しにたどり着いてしまうと話がちぐはぐになってしまいます。そう考えると警備員は人見知りなあかりちゃんの恐れの象徴といえるのでしょうか。そこからルビーのおかげで逃れられるのはお馴染みの展開*11ですね。そもそもこのアニメはあかりちゃんがルビー達の力を借りたおかげで欠点を克服したり欠点と向き合う話ですから

姉も大変です

スタジオに着いたあかりちゃんはお姉ちゃんがドラマの監督から怒られるところを目撃します。関係者のおばちゃんの語るところによれば、この監督が厳しく指導するのは才能だけでなく努力も欠かさない伸びる若手だけだとか。その後、休憩中のお姉ちゃんと会ったあかりちゃんは苦労することや頑張ってることについて聞かされ、細かく書き込まれた台本、学校のノートなどからお姉ちゃんは何も悩みが無いわけではなく、夢に向かって努力していてだからこそこんなに輝いているんだと実感します。そして肝心のUMA君について聞いたところ、やはり噂は間違っているのでした

さてとうとうモニカお姉ちゃんについて掘り下げられました。今回は一見お姉ちゃんもUMA君を!?→勘違いでしたという話のように思われますがそれはあくまでおまけで、何でもできるお姉ちゃんに私の悩みは分からないよ!!→お姉ちゃんだって悩むことはあるんです。それでも頑張るお姉ちゃんだから素敵になれる→私も頑張る!というのが今回の本筋ですね。頑張るお母さんをこの前やったのが今回の頑張るお姉ちゃんにつながってますし、前回はあきらめないことでラッキーをつかみ取った話なのに対して、今回はあかりちゃんにはラッキーだけのように思えたお姉ちゃんが頑張っていたというお話です。さてお姉ちゃんの頑張りを目の当たりにしたあかりちゃんがどうするかというとそれは次の見出しの後でお話しします。お姉ちゃんが弱いところを見せるのは初めてなわけですが、実はあかりちゃんがお姉ちゃんにコンプレックスを打ち明けるのも初めてなんですね。こうしてお互いの気持ちをさらけ出して和解したわけです

ところで監督がお姉ちゃんをしかってる内容を要約すると「感情がこもってない」、「カリスマモデルといってもドラマじゃ素人なんだからな」というだけで、いやそれくらい言われなくても分かってるだろ感にあふれていますね。演技の内容についてもっと細かく指導する脚本の方がそれっぽいのにと思ってしまいます。わざわざこんな台詞になっている訳を考えてみましょう。ここでのポイントはあかりちゃんがスタジオにたどり着いたところでしかられる場面になっていること。「お姉ちゃんが怒られることもあるんだ」=お姉ちゃんも完璧ではないとあかりちゃんが気づくきっかけになっているんですね。そしておばちゃんの解説を入れ、後でお姉ちゃんとする会話の前振りをしておくと。お姉ちゃんが努力についての話をしたのも怒られてるところを見られたからですしね

お姉ちゃんの噂がガセだったのは、勘違いであかりちゃんが暴走するのがありがちなこのアニメらしいですね。本当に恋のライバルだと決着つけるまでお姉ちゃんと和解できませんし。まあ和解は後でやることにして、あかりちゃんが「お姉ちゃんにだって負けない」と決意するのでもきれいに1話で終わりますが*12

結局お姉ちゃんはまだ恋の経験無しであかりちゃんのことをうらやましいと言っています。お姉ちゃんの弱みが描かれた回でお姉ちゃんがあかりちゃんをうらやましく思うとこが出てくるのもうまいですね。恋をしたことがないお姉ちゃんは恋愛ドラマで感情を込められず苦労してるみたいですが、あかりちゃんが恋がよく分からなくて恋愛漫画を完成できなかったのをふまえると面白いですね。ジュエルランドの経験を通じてあかりちゃんが成長してるのと合わせて考えると、経験は大事ってことでしょうか

しっかしお姉ちゃんと会ったときのUMA君は、あかりちゃんが実際に目撃したときはむすっとしてたのにお姉ちゃんの回想では笑顔なんですね。そのときのあかりちゃんの感情とリンクしてるんですかねぇ

あかりちゃん大勝利!夢に向かってレディ・ゴーッ!!

お姉ちゃんと話したあかりちゃんはUMA君に会いに彼がバスケの練習をしている公園に向かいます。「夢に向かって頑張る」と決意を語り「祐馬君にふさわしい女の子になりたい」と告白したあかりちゃんのジュエルチャームは、夢にあふれる彼女の心に応じて輝きを取り戻します。そのまま変身してジュエルランドに行き、魔法学校の鐘を鳴らすあかりちゃん。ジュエルランドの仲間達と再会し、弱い心を克服したことに対してジュエルストーンをもらうのでした

急にUMA君に会いに行くとか急に変身するとか急に鐘を鳴らすとかやたらぶっ飛んでますが、どれもちゃんとこういう展開になる理由があります。そこを中心に考えていきましょう。まずは急に会いに行ったことについて。まあこれは見てから考えれば告白するためだとすぐわかりますね*13。それにしてもやっぱり唐突な感じはぬぐえませんが前科*14もありますしねぇ。

そもそも告白に至ったのは優秀なUMA君とお姉ちゃんはお似合いで私じゃ敵うはずがない→お姉ちゃんの能力は才能だけでない→私も*15頑張れば「祐馬君にふさわしい女の子」になれる!という流れ。ところがあかりちゃんが頑張ると決意したのは告白より先には明言されてないし、その告白は最後まで聞かないと単なる頑張る決意でUMA君に言う意味が分からない。これは会いに行くのが唐突に思えて当然ですね。見てから考えると納得できますが

さて序盤からあかりちゃんの突飛な行動につきあわされてきた*16UMA君ですが最近ではすっかり慣れたようで、今回の告白でなかなか本題に入れないあかりちゃんに「俺、聞いてるから」と言ってあげるイケメンっぷりを見せてくれてます。うん、この子ならあかりちゃんを任せられる

次に変身については魔法が戻ったという表現ということで説明できるとして、最後に鐘を鳴らしたことについて。この鐘は8話でジュディが頑張って練習してた=ジュディの努力の象徴なんですね。そしてジュディは最初あかりちゃんと同じように魔法がうまくできなくて、それでも頑張った結果ジュエルスターになり、そのことがあかりちゃんがジュエルスターを目指すきっかけになりました。今回鐘を鳴らしたことは、ジュエルスターになるために頑張ることを再びジュディに誓ったという意味をもつと言えるでしょう*17。これも含めて、てぃんくるではあかりちゃんのいろいろな夢の中でジュエルスターが代表として扱われているようです。まあ今回は祐馬君にふさわしい女の子の方がメインだったような気もしますが


OP曲がフルで流れたりして、告白にもってかれてたとはいえお姉ちゃんと和解して話が進んだこともあってまたもや最終回状態になりましたね。あまりに最終回すぎてつづくの文字が出てくるほどでした。OPの歌詞が夢を目指す今回の話にぴったりで良い感じでした*18

Happy☆Happy☆とびっきりの
Happy☆Happy☆夢を見て
ジュエルペット てぃんくる☆ OP曲 Happy☆てぃんくる

後はジュエルスターになるだけ! …アルマは? 逆にもうすぐ出てくるフラグですね。雑誌の放送予定のあらすじを見るに。逆に今回ジュエルスターの話が出たということはグランプリまでまだあるということでしょうか?

ところで今回、夢―(原動力)→魔法→夢を叶えるという肯定しうる流れが確定しました*19。これで魔法に頼らず自分の力で夢を叶える=ジュエルスターにならないENDはなくなったわけです。今回あかりちゃんが魔法を否定したとたんにさらに悲惨さが増しましたしね。魔法否定は良くないことと位置づけられたわけです

おまけ

同じ本を借りようとしてたUMA君とモニカ。これは二人ともあかりちゃんが好きなのを表しているのでしょうか?*20

*1:4クール目にやるものだとばかり

*2:今回はあかりちゃんが自分の間違いに気づいたところでお姉ちゃんが行っちゃって、姉妹の関係の進展が実際に描かれませんでした

*3:それにしても本人だけでなくルビーも後で負け前提で考えてるのが酷いw しょうがないけど

*4:まさか友達になるとちょっと嫌なやつポジションが確定するからあかりちゃんに友達が少ないというわけではあるまい

*5:わざわざその場面の回想つきで

*6:ただでさえあかりちゃんのダメージが大きいUMA君関連のネタと合わせてくるとは。何という破壊力。しかも直前に今までと同様にジュエルランドへ現実逃避しようとしてたのがうまい

*7:アルマ編は普通にそういう展開でしたけどねw まあ基本的に1話完結のアニメなので

*8:漫画合宿回

*9:今回はルビーに託すといった風ではありましたが

*10:沙羅と植木鉢回の31話も先に先生だしたけど唐突だったし。個人的には今回の方がまだ唐突に感じないが

*11:さっき述べたペットの活躍のさせ方

*12:とはいえお姉ちゃんが妹と恋を争うようなギラギラしたキャラに見えないんだよなぁ。そうなってもあかりちゃんにUMA君を譲ってしまいそうでさえある

*13:2ちゃんねるだと「有頂天になってるこのタイミングで行かないとあかりちゃんは告白なんてできない。本人もそのことをよくわかってるということだ」的なことが言われてましたw

*14:26話ではジュエルランドから戻った途端にUMA君に会いに行った

*15:告白の時のあかりちゃんの台詞に思いっきりお姉ちゃんの台詞の引き写しがありますね

*16:7話ラストでいきなりお礼言われたり、8話冒頭で挨拶されたと思ったら急に逃げられたり、17話で草むらから急に出てきたり、26話ラストでいきなり泣き出されたり

*17:7話でも一緒に鳴らしてるんですよね

*18:27話はインストで歌無しでしたしね。OPの歌詞とリンクしてるということは今回の話は作品テーマ上重要であると言えるでしょう

*19:あかりちゃんに魔法が戻ったあたりがそんな感じ

*20:2ちゃんねるでは「借りようとしてたのは根暗な子の扱い方の本」というネタがw