考察とは名ばかりで感想?

最近は主にゲーム(戦略系)と資産運用(FXで食ってくぞ!)

USBターミネーターの威力

USBターミネーター*1というオーディオアクセサリは、「USB端子に挿すだけで音質が改善する」といういかにもオカルトちっくな胡散臭すぎる代物なので、今までそんなものがあることすら思いっきり忘れていました。それが最近オーディオ用USBケーブルについて調べていたところ久しぶりにその存在を認識。しかもちゃんと効果がある様子。その時「待てよ、それならUSBメモリでも効果があるんじゃないか?(直感」と思い立ち、以下試してみることとなったのです。

USBターミネーターの効果

ひとまずUSBメモリ

現在ネットワークトランスポートとして使用しているAPU.1D4にはUSB端子が2つあり、オーディオ出力ができるのはそのうち1つのみですので、もう一方は空きになります。そこでその空き端子にUSBターミネーターを試すことができるわけですが、いきなりそんな怪しい品を買う気にはならないので、ここで出てくるのがこちら

  • ELECOM MF-SU308GSV

はい。普通のUSBメモリです。ですがただ適当に手持ちを持ち出したわけではありません。そもそもこれは以前ソニーのオーディオ用SDカードが話題になった頃、「じゃあUSBメモリでも音が変わるんじゃないか」と思い立ってSony MAP-1のUSBメモリ再生で比較しようと、その辺の電気屋で売ってる中でも、音質の良さそうな次の条件

  1. 思いっきりノイズ源となるアクセスランプがない
  2. シールド、剛性で有利な金属製筺体
  3. 金属製筺体が端子のシールドと繋がっていて接地される

を満たすものとして選んで買ったものなのです。
ちなみに比較対象は見事に上の3つの条件とは正反対だった手持ちのUSBメモリ。やはりというか何というか違いは歴然。
その後、普段はUSBから再生しないものの、USBターミネーターというのがあるとは知っていたので何らかの足しにはなるだろうとMAP-1に挿しっぱなしにしていました。(その環境では全然効果ありませんでしたが)。今回USBターミネーターのことを思い出したのがきっかけでこっちのことも思い出し、「USBメモリで試せるんじゃないか」と思い立ったわけです。そしてこれで効果があるなら本物のUSBターミネーターを買ってみようと。

というわけで試してみたわけですがこれ、凄まじく効果がありました! APU.1D4の端子にUSBメモリを挿しただけなのに、ノイズが減少して色々な音が聞こえやすくなり、音の背景が実に「静寂」と呼べるものになりました。また、ノイズの減少により音の立ち上がりや末尾がはっきりし、音のキレがとてもよくなりました。大体USBケーブルを変えてノイズが減ったときと同じような傾向でしょうか。曲によっては高音や低音が耳に痛くなりがちなのも。

それにしても実にノイズが減ったため、アンプのパネルを消灯するとか、MPDが立ち上がったらルーターとの配線を抜くだとかの、よっぽど環境を整えないと変化がわからないだろそれ な行為についても、効果があるような…?ぐらいには感じられる程度になってきて結構感動

USBターミネーターを入手

というわけで単なるUSBメモリでも大いに効果があったので、これは実に期待できるとUSBターミネーターを購入しました。

  • JS PC Audio UTX1

選択肢が少ない中でリーズナブルな値段がありがたいですね。こんなに効果があるんだからもっと売れれば、大量生産されてあちこちのメーカーがリーズナブルな値段でバンバン出してくるんでしょうがねぇ。

ともあれUSBメモリと交換。音の量感が増していいですねえ! この前USBケーブルを変えたときは、聞こえなかった音が聞こえるようになって音の密度が増した感じでしたが、今回はそういう変化もそこそこある一方で音の太さが増した感じがします。それと音のキツさを改善しつつも音のキレが失われないのがありがたい。ふふふ、これで音質が相当にグレードアップしましたよ。買ってきて端子に挿しただけなのにw 最高!

USBターミネーターの原理

USBターミネーターの原理は実に明快です。メーカーのサイトでは、原理や効果について鼻をつまんだようなよくわからない説明がされたりしてますが、内部の構造についてはバッチリ説明してます。それらを調べるとUSBターミネーターにおいて音質の向上をもたらす要素は次の3つになります。

  1. USBの信号線をつなぐ抵抗
  2. USBの電源線をつなぐコンデンサ
  3. 回路を覆うシールド

順番に説明していきましょう。まずは1から。端子に何も繋がっていないとき、信号線のペアの間は直接導通していないので当然電位差が生じ得ます。つまり機器内外に由来するノイズがそこに現れることができる。そこで信号線間を短絡してしまえば電位差がなくなるのでノイズも出ません。しかし本当に短絡してしまうと機器から端子側へアクセスしようとすると本当にショートしてしまうので抵抗で繋ぎます*2

次に2ですが、電源線を短絡すると今度こそほんとにショートするのでこっちはコンデンサです。直流成分は流れないので電源としての電位差は保たれつつ、ノイズを構成する交流成分は通すのでノイズにとっては接地に落とした状態になります。

最後に3。ターミネーターの回路をシールドするのもそうですが、そもそも端子は何も繋がないと当然むき出しなのでそこをシールドする効果もあります。

ちなみにUSBターミネーターと同様にUSBケーブル(2本目)を抜き差ししてみると効果がなかったのですが、USBターミネーターの原理を考えたら納得です。何せケーブルでは1や2は期待できませんからね。そして3の効果はほとんど無視できるか、ケーブルが拾うノイズで効果が打ち消される程度だというのがわかります。

*1:パナソニックの製品はUSBパワーコンディショナーという呼称

*2:ノイズでは大した電流にならないので抵抗を挟むことで生じる電位差は無視できるはず