【これまでのあらすじ】
ソフトでの検証結果は素晴らしいものの、それが実運用で達成できるのかというと怪しい。じゃあ実際どれくらいになりそうなの?というのを探っていきます
おさらい
まずはどこが問題なのか振り返ってみましょう
- 3つのストラテジーのうち、メインのやつが仕掛けと手仕舞いに指値を使っている
- そのストラテジーは低位株を積極的に狙っていくもの
- ただでさえ出来高が少ない低位株なのに、指値の価格に自分より先に注文が大量に入ってて約定しない
というわけで、ソフトウェア上の検証通りにいかないのです
そこで「エントリー条件の最低株価を上げれば、流動性がマシになって約定するのではないか」と考え、どれくらいの株価がいいか探ろうとしているのですがその前に、条件を上げていくと検証上のパフォーマンスがどう変化するのか確認してみました
検証:価格帯とパフォーマンス
エントリー条件のうち最低株価を変化させてバックテストを行い、ここ4年ほどのリターンを比較しました。具体的な数値は伏せますが、「前日の終値がX円以上/Y円以上/Z円以上/W円以上」の4条件で、順に株価が大きくなっていきます。「X円以上」が元々のストラテジーの条件になります。個人的な印象では、W円以上なら大体すんなり約定するのではないかと
結果はこちらのグラフの通り。(バックテスト上は)株価が低いほどパフォーマンスがいい傾向にあるらしいので、最低株価を上げるほどに当然パフォーマンスは低下していきます。元は年利200%とかいってたのが、50%/年くらいまでに低下していき、途中から同じくらいのパフォーマンスに落ち着く様子*1。Z円以上とW円以上だと、取引する銘柄が結構変わってくるのに、それでも同程度になっているのは興味深いですね
…ここで一つ仮説。本来は約定しないところで約定したことになってる分、リターンがすごいことになっている*2ので、まともに約定する銘柄に絞ったことで、本来は得られないリターンを除いた、ストラテジー本来のリターンに落ち着いたのでは??
検証:価格帯と約定確率
一方で、どれくらいの株価だとどれくらい約定するか探るため、ここ数日、各価格帯でシグナルの出た銘柄に注文を出してみました
結果を「約定した銘柄数/株価が指値の水準に到達した銘柄数=検証では約定した扱いになる銘柄数」で示します
12月2日:2/5(X円以上:0/2、Y円以上:1/2、Z円以上:1/1)
12月3日:0/5(X円以上:0/1、Y円以上:0/3、Z円以上:0/1、W円以上:0/0)
12月4日:2/3(X円以上:0/1、Y円以上:0/0、Z円以上:2/2、W円以上:0/0)
合計:4/13(X円以上:0/4、Y円以上:1/5、Z円以上:3/4、W円以上:0/0)
価格帯が低いほどシグナルが出る銘柄数が減る傾向にあるのですが、逆に価格帯が上がるほど指値の価格まで行かない場合が多くなる感じなので、そりゃ低価格狙った方がバックテスト上は成績良くなりますわ
ともあれ、リターンが落ち着くZ円以上の価格帯から結構約定する感じになっているのは、先ほどの仮説を裏付けていそうですね。まあ、そもそも今回の検証ではW円以上は指値まできてないですけど
次の手は
どれくらい約定するかについては、ぶっちゃけたったの3日しか調査してなくて、傾向はつかめてきたとはいえ大したサンプル数を稼げていないのですが、たったの3日でも調査するの面倒くさくなりました! 一日に十数銘柄を、注文するだけならまだしも結果を記録していくの結構面倒。というかできれば注文も自動化したい
そもそも約定率を調べても、実際のパフォーマンスを推定するにはまだまだ工夫が必要ですしね
ここでより実態に近い検証を行えそうな方法が見つかったので、上手くいけば次回はその結果をお知らせできると思います
(追記)
というわけで、確実に約定する条件でバックテストした結果がこちら