考察とは名ばかりで感想?

最近は主にゲーム(戦略系)と資産運用(FXで食ってくぞ!)

プリキュアの数字ブログ今昔

プリキュアの数字ブログ」というブログがある

prehyou2015.hatenablog.com

おもちゃの売上や視聴率など、プリキュアに関するデータをまとめているブログで、今では中の人がネットメディアに連載を持つまでになっている

僕がこのブログに出会ったのは、彼が2ちゃんで半コテ*1をしていた頃だった

2ちゃんでの活躍

2ちゃん(現5ちゃん)にはプリキュアのおもちゃ売上や視聴率といったデータについて語るスレ、「プリキュアシリーズ数字議論スレッド」(通称「数字スレ」)がある。彼はそこでデータを表やグラフにまとめたり、映画の興行収入を統計的に分析するなどの活動で、スレ住民から一目置かれる存在となっていった

そのデータの保管庫としてブログを始めた彼は、次第に「数字ブログの人」「数字の人」などと呼ばれるようになった*2。売上などをネタに「〇〇はシリーズ最高!」「〇〇はクソ!」的な罵り合いが飛び交うのが日常なスレ*3において、彼はまさに掃き溜めに鶴といえる存在だった

ツイッターでバズる

2ちゃんの衰退とツイッターの勃興により、多くのコテハンが活動の軸足を2ちゃんからツイッターに移していったが、それは数字の人も同様であった。2ちゃんのそれも辺境のスレからツイッターという大舞台に移ったことで、彼に対する認知も向上した。彼がツイッターで最もバズったのは、彼の娘がプリキュアを卒業したことについて記事を書いた時だろう

僕はその様子を正直苦々しく眺めていた。かつて彼が淡々とデータについて語り、主観を排してひたすら数字だけに触れる姿が僕は好きだったのだが、この様子ではこういう受けのいい記事を更に積極的に書くようになるだろうと*4

ネットメディアに進出

ツイッターで活躍するようになった数字の人はネットメディアの目に留まり、今ではねとらぼに連載を持ち、他にも多数のネットメディアに寄稿するまでになった。作品の内容に触れてプリキュアの素晴らしさを語るのが人気記事の典型的な内容で、やはり僕が有難く思っていたかつての彼の書込みとは真逆の方向に向かったわけだが、まあ正直それしかやりようがないよなぁと思う

まず、おもちゃの売上のような数字の上がり下がりを見て大はしゃぎできる、僕のような変人はそう多くはないという問題もあるが、そもそも「プリキュアの数字」だけをネタにしていてはネタが少なすぎるのだ。プリキュアの数字を話題にする界隈で最も注目されるおもちゃ売上*5が発表されるのは、バンダイの四半期決算、年4回のみ。次に話題になるのは映画の興行収入だが、映画は年に2作しかない*6。視聴率は毎週出る*7しそこそこ注目度もあるが、毎回の変動幅よりも統計上の誤差の方が大きいので、1話分の数値データが増えたくらいでは「運動会シーズンだし、今週は女児の在宅率が低かったんだろう」みたいな与太話しかできない*8。CDやDVDの売上は全然注目されない。かと言って、「黄色のプリキュアは現在〇人」みたいなテーマでは、ファンでも食いつきが微妙だろう

というわけで、ネットメディアと仕事をするようになった以上、数字が絡む話以外もやっていく必要があるのだろう。自分としては残念だが文句の言える筋合いもないし、数字の人には今後も末永くプリキュアの数字を追いかけて行ってほしいと思う

<関連記事>

 実はこのブログではプリキュアの変身台詞をまとめているのだ

kurutto115.hatenablog.com

*1:ハンドルネームを名乗らないが、書込み内容から同一人物だと認識されてる人のこと

*2:それを受けて後に自ら「数字ブログの人」とコテハンをつけることもあったと記憶している

*3:というかそういう罵り合いを隔離するために作られたスレらしい

*4:人気が上がるにつれておかしくなっていったアルファツイッタラーも大勢見かけたし…

*5:まあ玩具以外にアパレルや文具などの売上も含まれるのだが

*6:他のキッズアニメと比べれば多すぎてうらやましいくらいではあるが

*7:アニメの週間ベスト10に入れば、毎週公表されるランキングでわかる。11位以下だと国会図書館に資料が入るまでわからないが。ちなみにかつてはテレビ局に問い合わせれば答えてくれた

*8:他のアニメの視聴率や昨年同時期の視聴率、世代別視聴率も合わせて分析すれば、与太ではなく真面目にそういう話もできるだろうけれども