考察とは名ばかりで感想?

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【Victoria2】フランス植民地帝国の胎動――ルイ・フィリップ王の治世【プレイレポ】

この記事は、帝国主義時代をテーマにしたRTSゲームであるVictoria2のプレイレポートです。

長くなってきたので分割しました。
(何となく思いついた)プレイレポのタイトルにちなんで、オルレアン朝が続いていたら王位を継いだであろう、オルレアン家の家長が代替わりした年で区切っていこうと思います
 
↓元記事

時は19世紀、フランスはオルレアン朝ルイ・フィリップ王の治世。ナポレオンが欧州に覇を唱えたのも今は昔。しかし拡張主義の炎は未だ消えず、海を越えアフリカの地で燃え盛っていた。(プレイヤーの)アフリカ統一の野望を載せて、北アフリカの砂漠で、赤道アフリカの草原で、フランス軍が走る!

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オルレアン朝のブルボン派政権(10/7更新)

というわけでフランスでプレイ開始。「最低限の研究が終わってる!」「税率係数MAXにしなくても赤字にならない!」と感動しながら、開始時オスマン帝国の後進性を改めて実感する。国力傾注や在庫など、プレイ開始時特有の設定をこなす一環として、手動で工場を作る=政府が工場建設するために、政権を反動主義者に変更する。これはVictoria2序盤のセオリーなのだが、フランス七月王政で反動主義者って…

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紺色のアイコンが反動主義、黄色が自由主義、青が保守主義で、変更前のOrléanisteはオルレアン派だろ。Répubicainは共和派だろ。で、肝心の新政権、Légitimisteって…?

レジティミスムまたは正統王朝主義フランス語Légitimisme)は、フランスナヴァルの王はサリカ法の単純適用によってのみ選ばれるべきとする立場をとるフランスの君主制支持運動。この立場を支持する者をレジティミスト (Légitimiste) と呼ぶ。フランス復古王政期には「ユルトラ王党派」と呼ばれ、1830年7月革命で王位を追われたブルボン王朝嫡系を強く支持した。

――レジティミスム 出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』

やっぱり、復古王政支持者じゃねーか!!  なんだかなぁ

そんなこんなしてるうちにモロッコに租界要求*1大義名分を得たので開戦

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お目当てのモロッコ南部の占領を進めているところで今日はお終い。なんだけど、その間にモロッコ軍が仏領サン・ピエール及びミクロン島に侵攻してきた

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大西洋の反対側、カナダ沖だよ!?

休む間もなく戦争(10/8更新)

まあ帝国主義列強なんて実際そんなもんだったらしいですが。今日のプレイも主力は本国に置いたままで植民地軍をあっちこっち派遣した程度ですんでるし。それにしても戦争してるか、次の戦争の大義名分を得る工作をしてるかのどっちかの期間しかなかったのはアレ

第1次モロッコ戦争(1836~1837年)

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というわけでアフリカ進出に便利な西モロッコを獲得。これでモロッコ領は残り4ステートになったので、将来的に一度に併合できる。あ、サン・ピエール及びミクロン島の方は敵艦隊を秒殺して、上陸部隊は放置しておきました。結局向こうが占領終える前に戦争が終わったので無問題なのだ

第1次仏埃戦争(第1次フランス-エジプト戦争、1837~1838年

果たして外交画面のデータを見ると、エジプト陸軍は対オスマン戦前後で25連隊→15連隊に縮小。狙った通りだ。輸送力の問題は、橋頭保としてクレタ島*2を押さえて、占領部隊を待たせてる間に増援を連れてきたことと、オスマン帝国から通行権を得てそっちに上陸してから侵攻を開始することでクリア

↓フランス占領下のクレタ島

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後は損耗の多い内陸を避けてアナトリアから南下し、占領しつつエジプト軍を迎撃していると、右翼がレバノンの中ほど、左翼がシリアはホムスにさしかかったあたりで和平の申し出があった。シナイのステートを獲得。スエズプロヴィンスを抱える要衝である。ちなみにスエズ運河を作ると、その先のソマリランドへイタリアやオーストリアが入植できるようになるので、アフリカ分割があらかた終わるまで作らないこととする

第1次仏葡戦争(1839~1840年

次の標的、オマーンを狙って開戦工作をしていると…

ということで、後々獲得する予定だったポルトガル領南アンゴラを悪評0で取ることができた。当然だが大義名分はでっちあげるだけじゃないのだ

ポルトガルは植民地の割に軍事力がさっぱりで、ちょうどどことも同盟していなかったので楽勝*3。南アンゴラに派兵して占領が終わるまで待つ間、海軍の相手をする程度で済んだ

ポルトガル艦隊を撃破するフランス艦隊(左)とフランス軍占領部隊(右)

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ポルトガルは本土であわてて新たな部隊を編成していたが、こちらが海上封鎖しているので輸送船を動かせない。してやったり! ちなみに上の画像の敵残存部隊を追跡するも、沖合のイギリス領に逃げ込まれて手出しできず。諦めて放っておいたら南米の仏領ギアナに現れた

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こちらに余裕があったので、上陸部隊ともども撃破。ただし陸上戦は士気に劣るこちらが敗走する結果となった*4が、数で上回る状況は覆されず。時を同じくして南アンゴラの占領が完了。北アンゴラへの侵攻が始まったことでポルトガルは和平を申し出た

インド洋戦争(1840~1841年)

ポルトガル戦を優先したが、オマーン領割譲の大義名分を得ていたので、期限切れになる前に宣戦布告しておいた

そう、今回こんなのばっかなのだ。どうせ攻めて来れまいと高を括って放置しながらポルトガル戦を続けていると

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インドの仏領ポンディシェリオマーン軍が! 今回アジア狙ってないからそんなとこすっかり忘れてたよ… まあ占領させても何の問題はなく、ポルトガル戦を終えてお目当てのリンディ・ステートを占領しているとあっさり和平提案が来た。これで東アフリカにも橋頭保を得ると同時に、オマーン保有ステートが4以下となって、将来の一括併合に王手がかかった

第1次ソコト戦争(1842年)

次の標的はソコト帝国。例によって5ステート保有国なので1ステートいただいておく

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ちなみにソコトの北東は初期から入植可能だ。同じく入植可能なコモロ諸島マヨット島にも植民済み*5

悪評が溜まってきたのもあって、ようやく戦争も開戦工作もお休み。まあエジプトとポルトガルとの休戦期間が終わるまでですがね

落ち着かない欧州情勢とその他

オランダが定番のベルギー併合に乗り出した結果、オランダ側のロシア*6とベルギー側のイギリスを巻き込んだ一大戦争に。オランダがイギリス軍を押さえてる間に、ほとんどロシアにベルギー領を占領してもらってベルギーが降伏。しかしベルギー併合に至っても旧ベルギー領の回復を求めて戦い続けるイギリス。英本土は死守するもののベルギー奪還はならず、オランダに英領ギアナと英領ガーナを、ロシアに英領コロンビア*7を割譲することとなった

ドイツ方面ではプロイセンの工作によってザクセンオーストリアからプロイセンの影響下へ。プロイセンを邪魔するつもりが、すっかり忘れてブラジルを自分の勢力圏に入れてる間にこれだよ! 何とか勢力圏から外せないかなぁ。あ、北ドイツ成立フラグがあとはホルシュタインだけだから、そっちを邪魔すればいいのかホルシュタインも既にプロイセン勢力圏でした。しかし…

一方、第2次土埃戦争が勃発。外交画面でエジプトの兵力を確認したら、陸軍の連隊数がまさかの0! こりゃエチオピアの侵攻も近いね

内政ではちまちま工場を建ててるけど、いかんせん工員になる人数が少ない。研究は研究点や威信狙いの文化研究がある程度終わったので、研究機関をフランスのデフォルト(海軍-、文化+、工業-)から補正無しに変更した

外交力の戦い(10/9更新)

今日も今日とて戦争に次ぐ戦争で拡張主義丸出しのフランス。しかし、次第に複雑化する世界情勢に、対外戦争の難易度は上昇傾向を見せる。一方、軍事力を振るう戦争だけでなく、外交力による争いも欧州を渦巻いていた…

第2次仏埃戦争(第2次フランス-エジプト戦争、1845~1846年)

エジプトとの休戦協定が切れるのを待って開戦工作を始める。今回狙うのはクレタ島。一見優先して狙う価値のないしょぼい領土に思えるが、クレタには秘められた価値がある。それは宗主国から解放、つまり独立させることができること*8。解放することによって宗主国の悪評を5.0下げることができる*9。悪評は時間と共に減少する以外に下げる方法がこれだけなので、非っ常に重要なテクニック! 今回の対エジプト工作で1.1、次の対ポルトガル工作で3.7悪評が上がったので、今回は悪評の上昇分を相殺して若干下げることまでできた。25以下なら特に封じ込め戦争を仕掛けられたりはしないけど、高いほど同盟を結びにくくなるので10前後をキープしたいところ

戦争自体はエジプトの戦力が壊滅してるので、スエズに駐屯させている舞台で適当に国境付近を占領しつつ、近づいてくる敵部隊を返り討ちにしてすんなり終了。というわけでつつがなくクレタを独立させる

↓政治ウィンドウの国家解放タブから、独立させる国を選ぶ

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クレタ王国の誕生だ! 

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第2次仏葡戦争(ピレネー山脈戦争、1847~1848年)

 こちらも休戦明けを待ち、北アンゴラを求めて再度ポルトガルと戦争。今度はフランスと隣接するスペインがポルトガルと同盟しているので、前ほど楽にはいかない。とはいえ戦力は2ヶ国合わせてもフランスを下回るので問題ない。南アンゴラに用意した部隊を陸伝いに北へ攻め込ませつつ、本土に押し寄せる敵を天然の要害、ピレネー山脈を利用して迎え討つ*10

ただし補給が乏しい山岳部に大軍を置いておくと、敵を待ってる間に兵力がどんどん消耗してしまう。そこで一工夫、10個連隊3万人の軍団×3をそれぞれ半分にわけ、1.5万の軍団×3をピレネー山脈の3プロヴィンスに、残り3軍団を背後の3プロヴィンスに配置する。この規模なら山岳部でも消耗しない。そして敵が現れたら行き先を確認し、必要であれば背後の部隊を1つ2つ行き先に移動させる*11。そうすると防衛部隊に敵が接触した直後に援軍が合流し、数の有利を作り出せる

ピレネー防衛線。フランス側に敗走した敵を殲滅している

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しかし、それだけではこちらが優勢と思ってるうちにこうなるw

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↑フランス北部に突如現れるイギリス軍

説明しよう! Victoria2のシステムでは、影響力がFriendly(蜜月)以上の国が劣勢な場合、列強は負けてる側に立って参戦できるのだ!(通称「Friendly参戦」) 今回はポルトガルとイギリスが蜜月関係だったのでこうなった。おそらく国力ランクでしばしばイギリスを追い越すようになったフランスを危険視したのだろう

今の状態でイギリスを相手にするのは厳しいので、あらかじめFriendly参戦できないようにしておく。こっちの影響ポイントをポルトガルに振り向けて、イギリスをFriendly状態からCordial(友好)に引きずり下ろすのだ! これでイギリスに邪魔されず、無事に北アンゴラの占領とピレネーでの迎撃に成功し、勝利することができた*12

第1次地中海戦争(1849~1850年

次の標的はオスマン帝国だ。北アフリカの領土を奪うことで、オスマンを含め諸外国が北からアフリカに進出することを防ぐ。今回はリビアを割譲させる

実はイギリスが以前オスマン帝国と同盟を結んでおり、「後で攻めるつもりなんだけどどうしたもんだかなぁ」と思っていたら、第2次エジプト戦をしているあたりでイギリスが同盟を破棄したので小躍りして喜んだ。どうやら同盟相手をプロイセンに乗り換えるためらしい*13。実はVictoria2では、どこかの国で「大戦」が「発明」されるまで、どの国も列強相手の同盟は1つしか組めないのだ。まあこの戦争の頃のオスマン帝国は、オランダに抜かれて列強落ちしてるけれども

単独で戦うには輸送船団に不足するので、同盟国を誘って宣戦。残念ながら予定通りペルシャと同盟できてはいないが、このときのためにオーストリアと同盟していたのだ*14! 他には両シチリア教皇領と同盟してるんだが、意外と教皇領が強い。偵察に出てきた敵艦を撃退したり、動員をかけたおかげで結構な人数を上陸させてたり。とにかく東地中海に各国の軍艦が入り乱れる華やかな戦争になった

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現在北アフリカオスマン帝国領をおおよそ占領し、主戦場はバルカン半島に移っている。オーストリアボスニアの割譲を要求に追加したが、せっかく参戦してくれたのでそっちも達成できるまで戦う予定(どうせ悪評の関係でしばらく戦争できないし)

ここでオスマンを叩きつぶしておけば、ロシアやペルシャも漁夫の利にあずかろうと侵略に出るだろうから次の戦争が楽になるだろう(エジプトと戦えないくらい弱ってもらうと困るけど)

世界情勢その他のトピックス

 ついに北ドイツ成立の時が来た。が、備えはできているので、ちょうどオートセーブされていた数日前に戻って対処する。あらかじめザクセンハノーファー、シュレスヴィヒの3つの領邦に対して、蜜月関係かつ影響ポイント100点の状態にしておいた。なのでザクセンに「影響圏を離脱」をポチッ! ふはは、これでひとまず北ドイツ成立はできない! 続けてザクセンに影響力を注いでいると、当然プロイセンもポイントを溜めてくる。AIは処理の都合かポイントが増加している国以外は手出ししないので、プロイセンが50点を超える直前に離脱。そして100点になる直前に今度はシュレスヴィヒを離脱! ザクセンプロイセン影響下に戻ったが、オーストリアザクセンにポイントを溜め始めており、そちらに対処するためかプロイセンはシュレスヴィヒを放置。その隙にプロイセンを対シュレスヴィヒ蜜月関係から友好関係にランクダウンさせてやった*15。このままいけばシュレスヴィヒのフランス勢力圏入りは確実。そうなれは北ドイツ阻止は安泰だ! 外交的勝利!!

フランスがポルトガルと2度目の戦争をしていた頃、期待通りエチオピア(と同盟国*16)がエジプトに宣戦、エジプト領エリトリアとエジプト領スーダンを獲得した。エチオピアはこれで領土が計5ステートになるので、最終的に2回の戦争で征服できる*17。これは元々1回で併合できたのがもう1回増えた形だ。一方エジプトは2ステート減ったので、エジプトを征服するための戦争は2回少なくて済むことになる。合わせて1回分お得というわけだ

オスマン帝国の戦端が開かれるのに前後して、スペインとサルディーニャピエモンテが同盟を結んだ。大方何かあれば↓のようにフランスを挟み撃ちにしようという魂胆だろうが、そもそもサルディーニャはフランスとオーストリアが手を組んだらどうしようもない立地なのだ。さらにこちらは教皇領と両シチリアも付けるぞ! …イギリスとは仲良くしないとな

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フランス国内は反動主義陣営と保守主義陣営の連立政権が安定して続いている。いるのだが、フランス7月王政的には、正統王朝派と共和派が手を組んでるんだよなぁ… 選挙の結果一番支持率が高い保守陣営が第1党になるのだが、場合によって反動陣営に内閣を移す。先述の工場建設の件もある*18し、開戦工作の際に悪評が上がりにくいので

植民地の港湾整備により、海軍補給範囲がアフリカ沿岸全てをカバーできるようになった。これで将来的にアフリカ沿岸の空白地にはどこにでも入植できるわけだ

↓青い網掛け範囲が港からの入植可能範囲

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国力傾注は教育関係のため宣教師養成にしていたが、人口の多いステートから順に、人口に対する宣教師率が4%*19を超えるまで国力傾注したところ、全国の宣教師率が2.5%程度*20になったので、今後は不足している工員を養成して工業力を底上げする予定

以下第2章へ続く

*1:非文明国に領土割譲を求める

*2:当時はエジプト領

*3:以前スペインと同盟しているのを見たときはひやひやした

*4:予算を7割にケチってるのが原因

*5:てかこの2か所って別ステートなんだ… 島は区切りが分かりにくい

*6:ルクセンブルク

*7:プログラムの関係上、「ブリティッシュブリティッシュコロンビア」になってる例のあそこ

*8:独立はしても、独自の外交権を持たない衛星国となる

*9:ついでに解放した分の領土の植民ポイントが返ってくる

*10:要塞も建設済みだ

*11:それでも足りなければ隣の部隊を投入する。抜けた穴は背後の部隊で埋める

*12:相手は予備役を動員してるのにこっちは動員無しで勝利

*13:そりゃオスマン帝国プロイセンじゃなぁ

*14:あとプロイセンサルディーニャと戦う事態に備えて

*15:オスマン戦と同時並行だったので、そこそこ面倒だった

*16:ヒジャーズ、イエメン、ネジュド

*17:追加要求をしない前提で

*18:既に資本家が好き勝手つくれるくらい豊かになっているが

*19:各ステートの識字率上昇のブーストがここで頭打ちになる

*20:研究点のブーストは2%で頭打ちになる