逆指値注文を「逆」に使えば、指値注文の資金拘束を逃れられるじゃーん♪
と思ったら逃れられなかったのが前回までのお話
こうなると余計な資金拘束から逃れるにはiTRADEに課金して自動売買機能を使うしかない…!
でもそもそも、課金して元が取れるほどリターン良くなるのか…? 早速検討スタートです!
指値の資金拘束から逃れる効果
まずはこちらのグラフをご覧いただきたい
明らかに緑の方が橙を上回っています*1が、橙は↓で作成した「コナーズ改良型」の累積リターン、緑はそれを改良したものです
一体何を改良したのかと言えば、
改良前:シグナルが出た銘柄に順位付けして、上位10銘柄に運用資産の10%ずつを割り振り、指値で注文する
改良後:シグナルが出た全銘柄に対して、運用資産の10%ずつを割り振り、「株価が指値+1%になったら指値を出す」注文をする
というのが変更点。逆指値の記事にも書きましたが、「コナーズ改良型」のストラテジーは大量に注文を出す割に実際に取引するのはその中のごく一部。しかし注文を出すだけ資金が拘束されるわけで、効率が悪いのです。それに対して、株価が指値に近づいて初めて注文を出すようにすることで拘束される資金を減らし、改良前はシグナルが出ていても取りこぼしていた銘柄も取引できるようにしました。結果、取引当たりの損益と取引数の両方が上昇、リターンの大幅な改善をもたらしたのです!
これを普通に逆指値注文を使ってやろうとすると、注文を出した時点で買付余力が減ってしまうので意味がないのですが、iTRADEの自動売買機能を使えば可能になります。トリガー注文という機能で、逆指値と同じことを指値注文するまで資金拘束なしでできるのです
(その辺りは↓の記事でちょっと説明してます)
iTRADEの料金
さて、iTRADEのサービスは有料なのですが、気になる料金は月額16,500円(税込)
ということは年間198,000円(税込)になりますね。買い切りのシストレソフトと同等のお値段を毎年支払う計算になる。流石にサーバーとか抱える必要があるもんなぁ。それなりのお値段になるよなぁ
といっても1000万運用する想定なら約2%なので、それくらいのリターン向上は余裕で果たしてくれるでしょう。運用額が増えれば率としては減っていきますしね
自動売買でリターンはどうなる!?
先日最大ドローダウンと合わせて「コナーズ改良型」の想定年率リターンを計算しました
その想定年率リターンは19.3%
これが自動売買を利用することで2%以上向上すればiTRADEに課金する意味があるわけですが、
自動売買で資金効率を改善した場合のリターンを同様に計算すると……
23.6% !!
4%以上改善していますね。十分元が取れるのが期待できます
ちょっと心もとない気もしますが、資金拘束が避けられることで他のストラテジーを併用できるので、それで確実に元が取れるでしょう
それに実は「コナーズ改良型」を更にパワーアップできるかもしれないネタもあるので
他のデータも参考に
年率リターン以外のデータを試算した結果も、どのように変化するか載せておきます
- 取引単位平均損益:0.38→0.40%
- 取引単位標準偏差:1.23→1.22%
- 最大ドローダウン:8.87→8.51%
- 年平均取引数:50.6→59.6
何かどれもこれも改善しててすごいですね
ところでバックテストの年次リターンを比較するとこうなります
改良後はリターンがマイナスになってる年がなくてすごい!!
のはそうなんですが、気を付けておきたいのは改良後が必ずしも毎年リターンで上回っているわけではないというところです。まあ、改良後が勝ってる年と違ってわずかな違いしかないのがほとんどですが
というわけで自動売買を始めたいのですが
以前iTRADEの運営からメールがあり、auカブコム証券の新APIとiTRADEが繋がってないので、しばらく自動売買ができないのは以前の記事にも書きましたが、未だに新APIと繋がったとの報はありません。ええい、このままでは資金効率が悪いままだぞ! 課金するから早く対応してくれ~!
(追記)
更に資金管理の検討を続けました
*1:ちなみに珍しく緑が橙に抜かれてるところと抜き返してるところは、データを見たところ単なる偶然の産物のようです