前回、IPO株を狙ったシストレ手法を紹介し、公開されているバックテスト結果からリターンやリスクを分析しました
今回は同じネタ元で紹介されている、もう一つのIPO株シストレについて分析していきます
(画像はネタ元の表紙から)
ネタ元
こちらが今回話題にする手法のページです
前回と同じサイトからですが、今度はIPO株を初値で買って、一定の値幅が取れたら売り抜けるというもののようです。IPO株は大抵人気ですぐ値上がりしますからね。定番の戦略です*1
リスクとリターン
さて、前回と同様に元サイトに掲載されているバックテスト結果を文字起こしし、予想最大ドローダウンや期待年間リターンなどを分析しました*2。例によって「予想最大ドローダウン」などの用語の意味はリンク先の記事をご参照ください
取引当たり平均損益 | 2.9% |
取引当たり標準偏差 | 13.0% |
取引数 | 379 |
経過営業日 | 4231 |
年平均取引数 | 22.0 |
元本保証取引数 | 184.9 |
予想最大ドローダウン | 132.70% |
期待年間リターン | 63.1% |
元のサイトでも述べられていますが、前回の「初日値付かず銘柄狙い」よりもリターンが低く、半分くらいになっていますね。それでいてドローダウンはむしろ若干増えている…。ちなみに実績最大ドローダウンは111.1%でした。わぁい、数字はきれいだけど100%超えて完全に破産してら! やっぱりポジションサイズを全体の1/10くらいに抑えないと有効に運用できないですね
それと前回は保証取引数が4年分くらいの取引数でこれでもだいぶ長かったんですが、今回は9年分くらいあるぞ! 流石に長すぎる気がしますね…
年次で見ると
元サイトのグラフは序盤が怪しい以外は特に増加率に変化ないように見えますが、取引当たりが安定していても時系列ではどうなのか。今回も年次でグラフにしてみました
やはり2008年から少し伸び悩む感じですが、前回と比べるとそれほどではないですね。それと近年は前回よりも安定感があっていい。50~90%で安定していて、正直ラスト3年は前回のより良いという
総合的に判断すると前回同様、悪くはないけどおすすめもしないという感じでしょうか